Webライターにとって、収入に直結する「文字単価」はとても重要です。
でも、文字単価の高い案件はライバルが強力でなかなか勝ち取るには難しいですよね。とはいえ、いつまでも低い文字単価のままでは仕事のモチベーションも保てません。
私がランサーズで一番最初にチャレンジしたプロジェクト案件は、文字単価0.25円ほどでした。それが今では1文字2~3円まで上がりました。今やっている案件の最高文字単価は8円です。
‥ということで、今回は私がどうやって文字単価をここまで上げることができたのかについて書いてみたいと思います。
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最初の目標「文字単価1円」に辿り着くまで
Webライターとして駆け出しの頃は、文字単価0.2円、0.3円、よくて0.5円とか、そんな感じの仕事ばかりこなしていました。
何しろ実績がゼロでしたし、私のスキルを証明するものが何もなかったので、クライアントから見ればそんなどこの馬の骨かわからないライターに高い報酬を払えるわけもなく、文字単価1円以上の案件に提案をしてもことごとく玉砕していました。
実際、そのころの私のスキルは酷いもので、基本的な文章の構成すらまともに成り立っていないような記事を書いていました。文字単価0.2円、0.3円とは言え、当時のクライアントさんの寛大さに感謝したいくらいです。
そのころの私の目標は、とにかく文字単価1円以上の仕事を獲得することでした。1文字1円なら、2000文字書いて2000円になります。でも、1文字0.3円だと2000文字で600円にしかなりません。同じ仕事をしているのに、1400円もの差が出るのです。これは大きいですよね。
1文字1円を目指しながら、1文字0.2円、0.3円、0.5円の仕事をしていくうち、徐々に実績がたまってきました。すると、これまで文字単価1円以上の案件に応募しても門前払いだったのに、だんだんテストライティングを受けさせてもらえることが増えてきたのです。幸い、あまりテストに落ちることはなく、1文字1円の仕事がようやく現実のものとなりました。
文字単価1円以上になるとしっかりしたマニュアルが用意されている案件が多く、またクライアントが求めるレベルに達するまで何度も修正が入ることもあり、そこでSEO知識やライティングスキルをずいぶん学ばせてもらいました。
そうこうするうちに、抱えているすべての案件が文字単価1円以上となりました。
文字単価1円以上を目指す
文字単価1円というのは、かなりWebライターとしてのスキルを求められると感じています。綿密なリサーチが必要とされたり、文章の訴求力を求められたり、撮影やワードプレス入稿、簡単な文字装飾などをやることも増えてきました。
ここまで来ると、仕事に対してだんだん自信が出てくるんです。また、SNSなどで他のライターさんの活躍を目にしていると、文字単価1円では物足りなくなってくるんですね。
ただ、ここからさらに文字単価を上げていくには、さらなる努力が必要になります。文字単価1円まではわりと誰でも到達できると思いますが、これ以上を求めるなら以下のようなことが必要となってきます。
- ライティング技術を向上させるための勉強
- SEOの知識
- 記名記事を増やして名前を売る
- 資格取得
私も一応ぜんぶやっています。ライティング法の本を何冊も読んだり、SEOを学んだり、記名記事を積極的に引き受けたり。また、私は美容ライターなので美容健康に関する資格取得のために勉強をしたり実際に試験を受けたりしています。
ただ、文字単価1円前後の仕事をこなしている人なら、ライティング技術もSEOの知識もすでにある程度は身についていると思うんですよね。記名記事もわざわざ自分から狙って取りにいかなくても徐々に増えてきます。資格もあればアピールになりますが、別になくても記事が良ければ文字単価がアップする可能性は大きいです。
でも、いくらライターとしての質を上げても、クライアント側から単価アップを申し出てくれることは非常に稀です。結局、文字単価を上げるためには、自分から積極的に働きかけていくことが不可欠なんですよね。
ということで、ここでは具体的な文字単価の上げ方を紹介していきます。
Webライターの文字単価の上げ方
Webライターが文字単価を上げる方法は、大きくわけて2つあります。
1.文字単価の高い案件に応募する
いちばん取り掛かりやすく波風が立たない方法が、文字単価の高い案件に新たにチャレンジすることです。
「文字単価を上げたいな……」と思うようになってからの私は、1文字1.2円、1.5円、2円と、少々分不相応化と思われるような案件にも積極的に提案を繰り返すようになりました。
実は文字単価というのは案外水物で、報酬の高さがそのままライターのスペックに直結するかというと、実はそうでもないんです。上で述べたように、ある程度の実践的スキルが身に付けば、あとはけっこう運やタイミングに左右される部分が大きいんですよね。
なので大切なのは、「自分には無理そうかな…?」と思う仕事でも、やりたいと思ったらどんどん名乗りを上げることです。「今の私ならこの程度だろう」と限界を自分で決めつけず、勇気を出して挑戦していくことがすごく大事。
私自身も、「今の私にはちょっと難しそう…」と思うような案件でも、「ええい、やってみるか!」と思い切って提案をしてみたらすんなり当選した、というケースがとても多いです。
もちろん、採用されたからには求められるレベルの仕事をしなくてはなりませんし、もしかしたら私の仕事が気に入られず1回で切られてしまう可能性もゼロではありません。
でも、思い切って挑戦することで、チャンスをひとつ手にするのは確かです。
2.クライアントに単価交渉をする
もうひとつの方法が、クライアントに単価交渉をすることです。
私もこれまでにクライアントに単価交渉をしたことが数回あります。交渉した途端、音信不通になった相手もいますが、こちらの要望を受け入れてくれたクライアントさんもいて、無事に文字単価が上がった成功例もあります。
ひとつの成功例を参考までに。
その方はとても丁寧で好感の持てるクライアントさんだったのですが、仕事は1文字1円と私の受け持つほかの案件に比べると半分以下の文字単価でした。でも、人の良いクライアントさんで気持ちよく仕事ができるので、ずっと継続してきました。
ただ、いくら良いクライアントでもやはり他の案件との釣り合いが取れないとだんだん心理的な負担が増してくるんですよね‥。
そこで、思い切って他の案件と同レベルの1文字2円で単価交渉をしてみました。これまでの2倍の価格になるので、さすがに断られるだろう……と思っていたのですが、なんと快く承諾してくれたのです。
ただ、単価交渉は失敗するケースもあり、最悪の場合は音信不通になって仕事を切られてしまう可能性もあるので、誰にでも気軽に勧められる方法ではありません。
でも何かを得るにはそれなりのリスクが必要なのはどの業界も同じだと思うので、そこは自分なりに色んなものを天秤にかけて判断していく必要があります。
ただ、単価交渉というのは慣れていない人にとってはかなり心理的にハードルが高いと思います。また、「単価交渉をどう切り出していいのか分からない」という人もいますよね。
そこで、私が実際に交渉する際のメールの文面を紹介します。
単価交渉の例文
今やっている案件の文字単価を上げる場合の例文と、仕事にスカウトされた場合の単価交渉の例文の2つを載せますので、参考にしてください。
1.文字単価を上げるためのメール文面
「実は他の案件との文字単価にかなり開きがありまして、今の単価だと今後の受注が難しくなってくるかと思われます。他案件は〇円でお引き受けしておりますので、もし今後も継続してご依頼いただけるようでしたら、単価の見直しを検討していただくことは可能でしょうか。ランサーズ手数料込みで、1記事〇〇円+税でご検討くださると助かります。
●●さまの案件は私自身も興味のある分野ですので、毎回とても楽しく書かせていただいているのですが、限られた時間の中で仕事をしていくには単価の良い案件を優先的にお受けせざるを得ません。申し訳ないのですが、ご検討くださると幸いです。」
もし報酬が記事単位の場合は、希望の文字単価で計算して上記のように「1記事〇〇円+税」と具体的に書くことがポイントです。
2.仕事にスカウトされた場合の単価交渉
「このたびはお問い合わせをいただきありがとうございます。現在ライティングは1文字〇円でお引き受けしておりますので、〇〇文字でしたら、1記事〇〇円(税・手数料別)となります。
1記事のみの発注でも大歓迎ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。」
ランサーズのメッセージ欄からよく仕事のスカウトが来るのですが、残念ながらほとんどはやる気の起こらないような低い文字単価の案件ばかりです。
ただ、中には「いくらぐらいで書いていただけますか?」と聞かれることもあり、その場合はこちらから価格を提示できますので、上記のように自分の希望の単価を連絡しています。
最初に価格を聞いてくれるクライアントさんは、わりとこちらの提示額をそのまま受け入れて発注してくれる人が多い印象ですね。
この場合も、数字を具体的に示すことが大事です。税や手数料をどちらが負担するのかについても最初にはっきりさせておきましょう。
勇気を出して単価交渉をしよう!
このように、文字単価の上げ方は「文字単価の良い案件にどんどん挑戦する」、「単価交渉をする」の2つの方法があり、自分次第で文字単価を上げていくことは決して不可能ではありません。
自分の仕事に自信がなかった頃は、文字単価の良い案件に挑戦したり単価交渉をしたりすることに非常に抵抗があったんですが、今となっては、もっと早く行動に移していればよかった…と後悔しています。
文字単価の良い案件は、今の自分の実力でクライアントの求める仕事ができるのかどうか不安になりますよね。
でも実際に仕事に触れて経験することでしか身に付かない知識やスキルはたくさんありますので、深く考え過ぎて二の足を踏んでしまうよりは、多少見切り発車でも一歩を踏み出す方が、はるかに実力が付きます。
単価交渉にしても、今の単価で今後ずっと書き続けていくストレスを思えば、たとえ仕事を失うリスクはあっても単価を上げる努力をした方がメンタル面はプラスになるのではないでしょうか。
そう思えたら、ぜひ勇気を出して単価交渉をしてみましょう!
最後に
ライターは実力がものをいう業界。この仕事である程度の収入を得たいと思ったら、弱気ではダメです。
それに、きっと誰でも切羽詰まれば必死でやり切ってしまうものなんです。
「もう無理…」と思っても、追い詰められて逃げ場がなく、観念して本気を出せば、120%の力が出せるんです。でも、今の自分にできる仕事しか受けなければ、今以上の成長はありません。
なので、スキルと報酬を上げていくためには、ちょっと勇気を出して少し上を目指す必要があります。そして、挑戦した仕事には全力投球でガムシャラに取り組むべし!です。何としても最後まで諦めずに努力を貫くことが大事。
文字単価1円より先は、こうした覚悟と行動が求められると思います。
では!